麺ゆで


  

 佐野ラーメンでは麺をゆでる時にいわゆるソバ釜を使用します。
 とても大きな深い鍋で、湯をたっぷり入れて、ぐらぐらと湯を沸騰させ、麺を入れてお湯の中で麺が踊るようにして、浮かび上がったところで麺を掬い、麺切りをいたします。

 これは当地でソバを茹でる方法と全く同じやり方です。
 もともと佐野は、ソバや小麦が古くから盛んに栽培されていて、日常の食卓には欠かせない食べ物でした。
 大正時代には支那ソバと呼ばれたいわゆるラーメン屋さんが人口比に対して多かったのも、ソバやうどんを食べる風習に合っていたからでしょう。
 そのために現在も大きな釜で茹でているわけです。
 最近の方はラーメンは小さな一人分用の小さな手ざるで釜の中で茹でておいて、麺切りをする姿をご覧になっていることの方が多いでしょうから、そのイメージからするとラーメンが出てくるまでの時間が長いと思われることでしょう。
 でも佐野の麺は手打ちですので、生地を伸ばしさらには打ち粉をまぶして折り畳み切りますので、麺にはうどん粉が付いています。
 さらに麺も太いですから、機械麺のように細くて、打ち粉のない麺とは、火の通りも違いますし、打ち粉のうどん粉でよどまないように、お湯をその都度足しながら麺を茹でていきますので時間がかかるのです。